学校法人 神戸女学院 Kobe College Foundation

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重要文化財指定の答申を受けて

2014年05月16日

この度、神戸女学院岡田山キャンパスの12棟の建物を、重要文化財に指定するという答申が、国の文化審議会によりなされたという連絡を受けました。名称は「重要文化財 神戸女学院」です。今回の答申では、個別の建物ではなく、神戸女学院のキャンパスのほぼ全体(ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計によるオリジナル建築物の全て)が指定の対象となっているところに特徴があると理解しています。

ヴォーリズ設計による神戸女学院の校舎群は、彼の代表的な建築であり、第二次世界大戦と阪神淡路大震災という二つの大禍をくぐりぬけて、ほぼオリジナルな原型を保ちながら、今なお神戸女学院の教育のための器として、大切に使用されています。

ヴォーリズの設計による校舎は、神戸女学院の卒業生・在校生・教職員・関係者にとって、これまで輩出してきた素晴らしい卒業生と並んで、何よりも大切なものであり、また誇りとするものです。ヴォーリズは教育施設としての、そして宗教施設としての品性を何よりも大切にしました。「美しい心を育むための品格ある建築」、これこそヴォーリズが神戸女学院岡田山キャンパスの建築において、目指したものであったと言えるでしょう。このかけがえのない賜物を大切に保存しながら、ヴォーリズが建築によって表現しようとした人格教育を実現する決意を新たにしたいと願っています。

2014年5月16日
学校法人神戸女学院
理事長・院長 森 孝一

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