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大澤壽人遺作コレクション
2010年02月26日
この白皙の青年、どなただかおわかりでしょうか。
1953年に急逝されるまで本学院音楽学部で教鞭を執られた、作曲家の大澤壽人先生(1906-1953)の若き日のお写真です。
神戸市のお生まれで、 ボストン大学およびニューイングランド音楽院で作曲と音楽理論を学び、1933年(昭和8年)日本人として初めてボストン交響楽団を指揮したのを初めとして、戦前の欧米で活躍されたという素晴らしい経歴をお持ちの先生を、神戸女学院はそのご帰朝後学院にお迎えしていたのです。
2006年、ご遺族から先生の遺品資料を一括してご寄贈いただいた学院では、その資料を「大澤壽人遺作コレクション」と名付け、音楽学部非常勤講師の生島美紀子先生が中心となってこの膨大な資料の整理にあたりました。
その成果が集約されたのが、2007年12月4日に学院から刊行された『煌きの軌跡 -大澤壽人作品資料目録-』です。
この労作は、「作曲家、大澤壽人の旺盛、華麗な創作活動を世に伝え、関西洋楽史の見直しに向けて、着実な一歩を踏み出」したとして、2008年音楽クリティック・クラブ特別賞を贈られました。
神戸女学院所蔵資料「大澤壽人遺作コレクション」による音楽会が3月3日(水)19:00から、大阪市北区西天満のザ・フェニックスホールで開催されます。詳しくはこちらをご覧ください。