音楽によるアウトリーチ 神戸女学院大学音楽学部
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将来の展望と課題

将来の展望と課題

履修生からは

  • 地域密着型の長寿活動になってほしい
  • 学部の看板の一つとして社会に根づいてほしい
  • 卒業生にも演奏の機会を提供してほしい

といった意見が寄せられています。

今後の展望と課題は以下の通りです。

「子どものためのコンサート」について

このコンサート・シリーズは地域から歓迎され、2004年12月のクリスマス・コンサートのアンケートでは、「ぜひ継続してほしい」が89%に達しました。今後さらに多様で楽しいコンサートにするよう工夫を重ねていきます。

小中学校への派遣について

小中学校では音楽の授業時間数の削減という問題があり、回数を増やすのはむずかしい状況ですが、プログラムの内容や質の点でさらなる向上をめざします。

病院への派遣について

2003年夏に近隣の200床以上の病院94院にアンケート調査を行い、現在の音楽活動や今後の希望についてデータをまとめました。各院の方針や取組は千差万別ですので、今後きめ細やかな対応をしていく考えです。

舞踊への取り組み

本学部では2006年度に舞踊専攻新設を予定しており、先々には「音楽によるアウトリーチ」の取組を舞踊にも広げたいと考えています。子どもたちに、体を動かすことの楽しさやバランスを取ることの大切さを体験を通して知ってもらうプログラムが展開できたらと考えています。

その他の課題

上記に加え、

  • スタッフの充実
  • 発達心理関連の授業とのリンク
  • リトミックなどの授業の導入
  • 体験用楽器の拡充
  • 舞踊関連施設の充実
  • マネジメント部門の拡充
  • 他団体の事例研究、情報収集

などの実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。

活動の将来に向けて

他学部・他学科においてもアウトリーチ導入の可能性が考えられ、「音楽によるアウトリーチ」は先駆的なモデルケースとしての役割を果たすことが期待されます。

社会に開かれた主体的な学びを通して、専門教育と同時に幅広い教養教育を実践することが可能となっており、この取組は神戸女学院大学のリベラルアーツ教育と「愛神愛隣」の伝統に新しい扉を開くものです。

今後、混迷の度合いを深める現代社会において、芸術の果たすべき役割はさらに大きくなっていくことでしょう。音楽に限らず芸術の専門教育に携わる大学が、自らの社会的使命をはっきりと認識することが求められています。そのことを深く心に留めながら、このアウトリーチ活動を末永く続けていきたいと考えています。

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