総合文化学科

私らしさを探しながら国際問題を探究

- 自分の関心分野や就きたい仕事に出会えた喜び -

日本通運株式会社 内定 4年生 原野さん

「女子大で学びながら、将来の方向性を見つけたい」という思いを抱いて入学した原野さん。多様な授業を受講する中から、自分の関心のある分野を見つけ、国際社会に焦点をあてた学びを深めていきました。そうした学びの軸が、仕事選びの出発点にもなったそうです。

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自分らしく学べる環境を求めて

高校時代は女子の人数が極端に少ないクラスで過ごし、ちょっと人見知りの性格ということもあって、あまり自分らしさを出すことができずにいました。のびのびと学生生活を楽しみたくて女子大に進もうと考えたのですが、勉強したい分野や将来の目標がなかなか定まらなくて。大学選びに悩んでいた時、塾の先生に勧められて、神戸女学院大学のオープンキャンパスに参加。総合文化学科の先輩たちや教職員の方々とお話して、「ここなら自分のペースで学びながら、やりたいことを見つけられる!」とピンと来ました。
総合文化学科では、社会学、歴史学、日本語学・文学、欧米の文化・文学、政治学、教育学、社会福祉学など、本当に幅広い授業を受講できます。そうした多角的な学びによって、色々な視点から物事を捉えられるようになりました。本当に興味を持てる分野、就きたい仕事に出会えたのも、この学科でじっくりと学びながら自分自身と対話できたから。高校時代の私のように、将来の夢がまだはっきりしないという人にもぴったりな学科だと思います。

国際的な問題への関心の目覚め

1年生の時、たまたま海外のコロナの現状を紹介する特集番組を見て、国内とはまったく違う諸外国の実情に興味を持ちました。もっと世界のことを知りたい思いがわき、2年生で「国際関係論」を履修。欧米やアフリカ、中東など様々な国や地域の政治や経済、国際社会の様々な事象について、映像も交えて基本的なことから先生が丁寧に解説してくださる授業はとてもわかりやすく、それまで何となくしかわかっていなかった国際問題について自分なりに理解できるようになりました。
3年生の時にはベトナム・ハノイでのサマープログラムに参加。神戸女学院の協定校であるベトナム日越大学の大学生と交流し、現地の文化を学びました。これまで自分が持っていたイメージとは違い、ハノイには高層ビルが立ち並ぶ都会的な風景が広がっていて、先入観と現実のギャップを実感。またスマホで画像を見せるなど工夫しながら現地の人との会話も楽しみ、異文化コミュニケーションを通じてたくさんの気づきや発見を得ることができました。

卒論のテーマはアフリカの医療格差

国際社会について学びを深める中で、新興国や発展途上国、特に貧困や感染症などに苦しむアフリカへの関心が高まり、卒業論文はアフリカの医療格差をテーマに選びました。エジプト、南スーダン、ザンビアの3カ国を対象に、国ごとの医療格差と、各国内での都市部と農村部における地域格差、アフリカに対する日本の支援などについて検証。ゼミの先生は「研究者が少なく、オリジナリティのあるテーマ」と応援してくださったのですが、それは先行研究や文献も少ないということで、リサーチにはかなり苦労することに。先生にもサポートしていただきながら苦心して資料や情報を収集しました。
難しいテーマではありましたが、調べれば調べるほど、アフリカにおける医療の現状が明らかになり、このテーマを選んで良かったとやりがいを感じています。多くの人が病気になっても適切な治療を受けられない原因は何なのか、どうすれば改善できるのか、しっかりと考察して、自分なりに一石を投じることができたらと思っています。

私はまだ自分の可能性を知らない

高校生の頃は人前で話すこともグループ活動も苦手なタイプでしたが、学生生活でさまざまなチャレンジを重ねるたびに新たな自分を発見。少人数授業のグループワークを通じて積極的に意見を出し、頼るべき所は頼って、うまく人を巻き込めるようになってきました。一人ではできないこともチームで協力しあえば成し遂げられるという体験を積み、少しずつ自分に自信が持てるようになってきたと思います。
就職活動では、在学中に磨いたコミュニケーション力やチームワーク力、そして国際関係の学びを活かせる仕事に就きたいと考え、物流業界を中心に応募しました。何社か内定をいただいた中から日本通運株式会社に入社を決めたのは、広くグローバル展開し海外物流にも力を入れているところに惹かれたから。チームで仕事をする場面が多いので、グループワークの経験もきっと役立つと思いました。
私の限界や終着点はまだまだ先。これから進む道にはたくさんの可能性が広がっていると感じています。難しい課題に直面した時には、学生時代の経験を活かして前向きに取り組み、一歩ずつ成長していきたいです。

Profile

総合文化学科
4年生 原野さん 日本通運株式会社 内定

私立履正社高等学校卒業。2021年に文学部総合文化学科に入学。学内ではオープンキャンパスの学生スタッフを務め、学外ではトレーニングジムの接客アルバイトや大阪・高浜神社の福娘など、様々な経験を積みながらコミュニケーション力を磨く。