英文学科

総合商社で日本と海外の懸け橋に

- 知る喜び、変わる楽しさを追究し続ける -

丸紅株式会社 勤務 川口さん

総合商社で海外勤務も経験し、世界を相手にしたビジネスに取り組んでいる川口さん。大学時代に磨いた英語力はもちろん、知らないことを知る学問の楽しさ、美しい環境や多彩な学びで養われた心の豊かさが、社会人としての基盤になっていると語ります。

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美しい学び舎で過ごした心豊かな時間

もともと海外に関心があり、高校の恩師から「英語を学ぶなら神戸女学院」と勧められたのが入学のきっかけです。「通訳・翻訳プログラム」や留学制度など英語教育が充実していること、そしてリベラルアーツ教育でさまざまな分野の学びを得られることに魅力を感じました。最終的な決め手になったのは、オープンキャンパスで訪れた時に感じた大学の雰囲気です。豊かな自然に囲まれた伝統的な建物や、外部の喧噪から離れた静かな環境に心惹かれて、ここで4年間を過ごしたいと心に決めました。
在学中はリベラルアーツの学びの楽しさに浸り、英語はもちろん哲学、心理学、音楽など幅広い科目を履修しました。中でも新鮮だったのは哲学の授業です。人生を生きていくための支えとなる考え方や心のあり方を探っていくことはとても興味深く、「難しそう」と先入観を持っていた哲学へのイメージも一変。社会人になり、妻や母となった今でも応用できる知恵を学ぶことができました。

米国留学と世界旅行で見えた将来の夢

2年生の時に、1年間の派遣留学生としてアメリカのロックフォード大学へ。日本人が少ない大学を選び、甘えのきかない環境に飛び込みました。毎日100ページ以上の資料を読み込んでディスカッションする授業は本当に大変だったけれど、クラスの仲間と支え合って乗り越えていくうちに、英語力も速読のスキルも自然と磨かれていったように思います。ルーマニア出身のルームメイトと仲良くなりたくさん会話する中で、英語の夢まで見るようになって、自分でも驚きました。
帰国前には、春休みを利用してルームメイトと一緒に世界旅行を体験し、20か国以上もの国を訪れました。さまざまな土地の人々と接してその社会や文化のあり方にふれ、自分なりの視点で世界とより深く関わってみたいと思うようになったのです。そこで就職活動では、海外ビジネスを展開する企業を中心に応募。とりわけ総合商社なら、幅広いジャンルで現地の企業と関わりながら直接支援することができると考え、志望度が高まりました。

総合商社で海外ビジネスに携わり中東駐在も経験

丸紅に入社後、希望していた食料部門に配属され、ヨーロッパや東南アジアから食品を輸入する営業部の営業職としてキャリアをスタートしました。食品メーカーの要望を受けてフィリピンのココナツオイル会社をマッチングさせたり、マレーシア企業のチョコチップで自ら試作品を作り製菓会社とともにクッキーの新商品を開発したりと、国内外の企業同士のつながりを築き、貿易を仲介する仕事です。海外出張にも頻繁に出かけ、多忙な中にも面白さとやりがいを感じる毎日でした。
3年目からは中東のドバイに2年間駐在し、経営企画と営業職を兼務しました。当初は現地のリサーチがうまく進まず苦戦したのですが、イラン人女性の現地スタッフに協力をお願いしヒアリングに同行してもらうことで、コミュニケーションがスムーズに運ぶように。日本人と現地の人との考え方の違いに気づかされ、知らないことを知る喜びをあらためて体感する機会になったのです。そうした地道なマーケティングが、中東の小麦を使用した日本企業のパスタを中東市場に展開させるなど、さまざまなプロジェクトの成功にもつながりました。

私はまだ、人生のベストバランスを知らない

その後は希望していたキャリアプランに合わせて、帰国と同時にリスクマネジメント課に異動。投資案件や財務分析などの業務を経て、二人の子どもを出産し産休・育休を取得しました。現在は戦略企画管理課に所属し、食の安全に関する問題改善、事業会社の管理・規程の作成などを担当しています。入社以来携わっている食料部門は総合商社の中でもお客様に近く、反応を売れ行きという形で実感できるのが魅力。会社の名前が入った商品をスーパーで見かけると嬉しいですね。
どの職場でも英語力は必須で、留学経験や大学の「通訳・翻訳プログラム」、ディベートの授業などで鍛えた「生きた英語」が役立っています。でも一番基礎になっているのは、神戸女学院で培われた「考える力」や「豊かな心」、そして「人としての品格」かもしれません。今は部下を育てる役割も担っており、大学の先生方のように、裁量を与えて見守る上司でありたいと思っています。また、会社の制度も世の中の女性が働くことへの風向きもこの10年で大きく変わりました。仕事と子育てとの両立は試行錯誤の連続ですが、会社の在宅勤務やフレックス制度などを利用し、家庭とのバランスをとりながら仕事をしています。この先も、家族という小さな基盤を大切にし、日常生活で得たものを仕事にも活かしつつ、小さな輪を広げるように、私が今まで与えられたものを次の世代に伝えていきたいです。

Profile

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川口さん 丸紅株式会社 勤務

2013年、神戸女学院大学文学部英文学科卒業。大手総合商社の丸紅株式会社に入社。食料部門の営業職を経て3年目から中東・ドバイに2年間赴任。2017年に帰国後、食料部門リスクマネジメント課を経て現在は同部門戦略企画管理課。プライベートでは2児の母として育児・家事にも奮闘中。