英文学科

努力して伸ばした英語力を、仕事の武器に

- 今の自分をつくった4年間 -

YKK株式会社勤務 佐藤さん

世界有数のファスナーメーカーに就職し、海外顧客との窓口を担当しているという佐藤さん。英語を使うのが日常ですが、なんと神戸女学院に入学する前は英語が得意ではなかったそうです。どのような4年間を過ごしてビジネスでも通用する英語力を身につけたのか、学生時代を振り返ってもらいました。

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入学の決め手は、英語でメディアを研究できること

高校3年生のときに担任の先生に勧められ、神戸女学院大学のオープンキャンパスに参加しました。それまでもいくつかの大学を見学していましたが、「自分に合いそう」と思ったのはそのときが始めて。なかでも決め手になったのは、英文学科にメディアを専門に研究されている先生がいらっしゃったことです。漠然と興味を持っていた分野について、アカデミックな視点から英語で学びたいと思い、入学を決意しました。
実際に入学してからは、研究はもちろんのこと動画制作にも挑戦。撮影と編集はもちろん、取材や英語での字幕づくりなど、さまざまな作業を体験しました。すごく苦労はしましたが、自分たちの意図をわかりやすく伝え、興味を持ってもらえるような見せ方を学ぶことができ、今の仕事で資料を作成するときなどにも生かされています。

いつも単語帳を手にしていた通学電車

高校では国際系のコースに通っており、英語とフランス語の授業を受けていました。当時は英語の授業があまり好きではなく、定期テストも平均点を下回ってばかり。ただフランス語は得意だったので、語学に対する苦手意識はありませんでした。なにより、言語に関わらず「話す」ことが大好き。そのため大学では、世界中で話されている英語を学びたいと思いました。
とはいえ入学当初は、授業についていくだけで精一杯。英語で行われる授業は先生が何を言っているかわからないこともあり、クラスメイト同士で助け合っていました。
自分にもっとも欠けているのは単語力だと痛感したので、片道40分の通学中はいつも、単語帳で勉強。1ヶ月で600単語は覚えていたと思います。努力の甲斐あって、1年生の後期には授業の理解度がぐっと上がりました。3年生の終了時にTOEICを受けたときには、ゼミの先生から「学年でいちばん、入学時の点数から伸びていたよ」と言っていただき、とてもうれしかったのを覚えています。

社会に出てから気づいた、英文学科の実践的な英語教育

2年生から4年生までは通訳・翻訳プログラムを履修し、ただ単語から単語へ機械的に訳すのではなく、相手やTPOに合わせて訳し方を変えることの大切さを学びました。提出する課題は先生がとても丁寧に添削してくださったので、洗練された英語を身につけることができたと思います。また先生方は第一線で活躍する通訳者でもいらっしゃるため、実際のお仕事の話をたくさん聞かせてくださいました。
このプログラムで学んだ英語がとても実践的なものだったと気づいたのは、卒業後、英語を使う仕事をするようになってから。文書やメールを作成するときには、よく授業で学んだ単語や表現を思い出しています。上司の海外出張に同行した際には、商談の同時通訳を努めたことも。一般的に通訳といえば話者と通訳者が交互に話す逐次通訳で、普通の会話の倍は時間がかかってしまうため、「同時通訳のおかげで時間を最大限商談に使うことができた」と喜ばれました。

私はまだ、海外の現場を知らない

今は新型コロナウイルス感染症の影響で、海外のお客様に直接お会いすることができません。電話でやりとりしたり、現場の様子について話を聞いたりはしていますが、ときにはもどかしさを感じることも。そのためいつかは現地に赴き、自分の販売している商品がどのように使われているのか、この目で確かめたいと考えています。
プライベートではいずれ家庭を持ちたいと思っていますが、現代は母親になっても仕事をもつのが当たり前の時代。ライフステージが変わっても、自分にしかできない仕事を探し続けるつもりです。大学4年間で身につけた英語力を礎に、これからもさらに勉強を続け、将来的には海外でも活躍できる人材になりたいと思っています。

Profile

英文学科
佐藤さん YKK株式会社勤務

聖母被昇天学院高等学校(現:アサンプション国際中学校高等学校)を卒業後、2014年4月に神戸女学院大学文学部英文学科に入学。2018年3月卒業。英語力を評価され、YKK株式会社に入社。現在は営業担当として、海外顧客やYKKグループの海外事業会社とのやりとりを担当している。