好奇心旺盛な天性を生かす
- ゴールをつくらない生き方 -
- 卒業生
- NTTビジネスソリューションズ株式会社勤務 飴本さん
IT業界の営業職として活躍する飴本さんは、好奇心の塊のような人柄です。学生時代もさまざまなことに興味をもち、幅広い分野を勉強していたそう。キャリアのことも早い段階から意識していたといいます。そんな飴本さんの4年間と今のお仕事とのつながりについて、お話ししてもらいました。
興味の幅が広すぎて進学先が決まらなかった
高校時代の私は興味のあることがたくさんあって、進学する学部を絞り込むことができずにいました。そんなときに見つけたのが、神戸女学院大学の総合文化学科です。幅広い領域を学びながら、自分がいちばんやりたいことを見つけたいと思いました。
入学してからは、歴史や法律、文化、文学、宗教などの授業を履修。そのなかで、どのような分野であっても人間にとっての最大のテーマは「命」と「尊厳」なのではないかと考えるようになりました。
そこで社会学のゼミに入り、現代では死についてどのように捉えられているかを研究することに。卒業論文では交通事故における逸失利益について、過去の事故の事例や判例を読み込んで調査しました。その結果わかったことは、年齢や性別、職業、学歴などによって、交通事故の損害賠償額が変動するということです。この研究を通して、自分の人生や「社会に認められるとはどういうことか」ということについて深く考えるようになりました。
自分の強みを手に入れたKCキャリア塾
大学に入ってからもさまざまなことに興味をもつ性格は変わらず、就職活動には苦戦しそうな気がしていました。そこで早めに自分の得意分野や強みを見つけたいと思い、2年生のとき「KCキャリア塾」に参加。ディベートやグループワーク、面接の練習などを通して、自己表現のスキルを磨きました。
もともと積極的に発言するタイプではなかったのですが、この講座を受けたことで発言することが得意になっていきました。自分の強みを見つけるつもりで参加しましたが、ここで新しい武器を手に入れられたように思います。KCキャリア塾に参加していなければ、毎日たくさんの人とコミュニケーションをとる今の仕事はできていなかったかもしれません。それくらい私にとっては、大きな転機となりました。
またこの講座は少人数だったこともあり、キャリアに対する意識の高いメンバーが集まっていました。彼女たちから刺激を受けたのはもちろん、講座終了後も企業や選考方法などについての情報を共有。そのおかげで、就職活動を効率的に行うことができました。
たくさんの専門家と出会えるのが、仕事のやりがい
現在はNTT西日本の法人営業を担う関連会社の営業職として教育機関や自治体にソリューション提案を実施し、お客様の課題を解決するためのシステムを一緒につくりあげていく仕事をしています。これまで小学生を対象とした児童見守りシステムや、河川水位・水門の監視システム整備、ドローンや車載カメラを使った路面・橋梁点検、コミュニケーションロボットの導入など、さまざまなプロジェクトに携わってきました。
一言で自治体といっても、そこには多岐にわたる業務があり、さまざまな分野のスペシャリストがいらっしゃいます。そうした方々と毎日お話しながらソリューションを形作っていくので、毎日がとても新鮮。仕事をするのがとても楽しいです。
入社当初は、文系の自分がIT業界でやっていけるのか心配していましたが、研修制度が整っていて、基礎からしっかり学ぶことができたので、まったく問題ありませんでした。むしろIT技術の専門家じゃないからこそ、エンジニアとお客様との調整役になることができるのだと思います。
私はまだ、好奇心が導く先を知らない
高校時代は「学びたいことを定めたい」と思っていましたが、大学での4年間と仕事での経験を通して、ひとつの分野を突き詰めるのではなく、いろいろなことに興味をもって取り組むのが私のスタイルだと考えるようになりました。
仕事上、多様な分野の案件に携わるため、何かひとつのことを極めるというよりは比較的幅広いスキルが求められます。またIT技術はどんどん進化して、可能なことの限界が更新されていくので、ゴールに到達することはないのだと思います。私自身の興味も、どんどん広がり続けています。
現状に満足せず、お客様にとってよりよい方法を考えるのが私の仕事。どんどん新しいシステムやサービスをつくりあげながら、いつかはそのノウハウを広く共有できるようになりたいと思っています。
Profile
- 総合文化学科
- 飴本さん NTTビジネスソリューションズ株式会社勤務
2011年3月、兵庫県立姫路西高等学校卒業。2015年3月、文学部 総合文化学科卒業。学生時代は多くの仕事への興味から、テレビ局や花屋、医学会スタッフ、科学館アテンダントなどのアルバイトを経験。事務系の作業よりも、人と関わる仕事にやりがいを感じるということに気づき、就職活動にもつながったのだそう。