コラム

2025.03.18 生理前と生理中のつらい症状をやわらげる対処法(人間科学部 教授 高岡素子)

 月経前症候群(PMS)は、「月経前3~10日の黄体期のあいだ続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消退するもの(日本産科婦人科学会)」と定義されています。月経のある女性の約80%が何らかのPMS症状を経験するとされ、その影響で攻撃的な行動をとってしまい、家庭や職場での対人関係に支障をきたすこともあります。PMSは多様な症状を伴い、原因が複雑に絡み合っているため、十分な治療や対処法が確立しているとは言えません。 

 一方、月経痛の緩和に関しては、近年の研究において栄養素や食品の活用が検討されています。例えば、ビタミンEや魚油の摂取や、中国の漢方薬「四物湯」の効果が報告されています。また、私たちの身近な食材であるショウガも、炎症を抑える作用があり、PMSや生理痛を和らげる可能性が期待されています。

 手軽にできる生理前・中のつらい症状をやわらげる対処法として「身体を温めること」を提案します。月経痛の強度と血流量は負の相関があり、血流が上昇して体温が高まることでPMS期に起こる頭痛や月経中の腹痛などの痛みの軽減が期待できます。特に生理前から生理中にかけては、下半身が冷えない服装を心掛け、身体が温まる食べ物を積極的に摂取し、生理にまつわる不快な症状を和らげましょう。

執筆者:
ジェンダーインスティチュート委員
人間科学部 環境・バイオサイエンス学科 教授 高岡素子
(執筆時点)

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