樹木のご紹介

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    アーモンド/ALMOND

    Prunus dulcis (Mill.) D. A. Webb cv.

    バラ科

    開花期:3月~4月

    THERSITES: The parrot will not do more for an almond than he for a commodious drab.Troilus and Cressida, 5.2.193-194

    サーサイティーズ:オウムがアーモンドにとびつく以上に、あいつは淫売女に夢中になる。『トロイラスとクレシダ』5.2.193-194

    小高木で葉は披針形、表面に光沢がある。花弁は淡紅色。果実はひらたく、成熟すると裂開し、核の中の仁を食用にする。ヨーロッパへはローマ人の手をへて伝わる。イタリアでは「ギリシャのクルミ」とも呼ばれるところから、恐らくギリシャ地方から伝わったものと思われる。現在、地中海沿岸、北米カリフォルニア地方で多く栽培されており、一般に夏季に雨の少ない温暖な気候を好む。

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    アンズ/APRICOCK (Apricot)

    Prunus armeniaca L.

    バラ科

    開花期:3月~4月

    GARDNER: Go bind thou up young dangling apricocks,
    Which like unruly children make their sire
    Stoop with oppression of their prodigal weight.Richard Ⅱ, 3.4.29-31

    庭師:おい、あのぶらさがっているアンズの実を縛ってくるんだ。
    手に負えねえ子どもたちみたいに、放蕩の重みで親である枝を
    たわめ困らせやがる。『リチャードニ世』3.4.29-31

    落葉性の小高木で、葉よりも早く花を開く。花弁は淡紅色で5弁、八重咲きのものもある。果実は黄色に熟し、食用となり、種子は薬用となる。原産地は中国の山東、山西、河北の山岳地帯で紀元前1~2世紀ころ中国より中央アジアに伝来する。中国では紀元前2000~3000年前から利用され、ヨーロッパへはアレキサンダー大王がアジアからギリシャに持ってきたのが最初といわれている。

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    イタリアニンジンボク/DIAN'S-BUD (Chaste tree, Monk's pepper)

    Vitex agnus-castus L.

    クマツヅラ科

    7月~9月

    OBERON: Dian's bud o'er Cupid's flower
    Hath such force and blessed power.A Midsummer Night's Dream, 4.1.73-74

    オベロン:ダイアナの花こそ
    キューピッドの花にまさり恵みある力あり。『夏の夜の夢』4.1.73-74

    高さ1~3mの落葉低木で香気が強い。全株灰色の軟毛があり、葉は掌状複葉で、披針形の5~7小葉よりなる。小葉の長さは7~10cm。花は普通淡紫色ないし青色で外側は灰白色、長さ約15cmの密な円錐花序を形成する。原産地は南ヨーロッパ、西アジア。

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    イチジク/FIG (Common fig)

    Ficus carica L.

    クワ科

    開花期:8月~10月

    CHARMIAN: I love long life better than figs.Antony and Cleopatra, 1.2.32

    チャーミアン:わたしイチジクより長生きのほうが好き。『アントニーとクレオパトラ』1.2.32

    落葉小高木で樹齢100年以上になるものもある。葉は普通掌状に3~5裂する。果実は8月中旬から秋まで順次下位の節から上位へと成熟する。原産地は小アジアのCarica地方といわれている。ギリシャでは、B.C.9世紀ごろより栽培され、乾果は食糧、兵糧として用いられた。中国へは13世紀頃にインドまたはイランより伝わり、我が国へは徳川時代に伝来したといわれている。

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    イトスギ、セイヨウヒノキ/CYPRESS

    Cupressus sempervirens L.

    ヒノキ科

    CLOWN: Come away, come away, death,
    And in sad cypress let me be laid. Twelfth Night, 2.4.51-52

    道化:来れ、死よ来れ
    わが身をイトスギの柩(ひつぎ)に横たえよ。 『十二夜』2.4.51-52

    円柱状の樹形をなす高木で高さ20~30mになる。樹皮は褐色。葉は鱗状で暗緑色、幅1mm。雄花は円筒形で紫黄褐色、雌花は紫灰緑色。球果は短枝上に下垂し、径2~3cm。原産地は西南アジア、クレタ、キプロス、ロードス諸島、英国には1548年に紹介される。庭園などに植えられ、多くの園芸品種がある。

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    オウシュウナラ、オーク、カシ/OAK (English oak, Pedunculate o.)

    Quercus robur L.

    ブナ科

    2. WATCH: The worthy fellow is our general. He's the rock, the oak not to be wind-shaken. Coriolanus, 5.2.110-111

    衛兵2:立派なのはおれたちの将軍だ。まるで巌だ、大風にもびくともしないオークの木だ。 『コリオレーナス』5.2.110-111

    落葉高木で30m以上に達する。樹形は上部がほぼ球形となる。葉は基部に耳たぶ状片をもち、長さ5~12cmの倒卵形または長楕円形。果実は1~7個細い果梗上につく。原産地はヨーロッパ、北アフリカ、西アジア。中欧では代表的なカシで、一般的にOakといえば本種のことを指す。古来から樹木の王といわれ、多くの民族に崇拝されてきた。

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    オリーブ/OLIVE

    Olea europaea L. cv.

    モクセイ科

    CAESAR: The time of universal peace is near.
    Prove this a prosp'rous day, the three-nook'd world
    Shall bear the olive freely. Antony and Cleopatra, 4.6.4-6

    シーザー:全世界に平和がまもなく訪れる。
    今日を幸いある日となしえれば、オリーブが
    世界の隅々まで生い茂るであろう。 『アントニーとクレオパトラ』4.6.4-6

    常緑の高木で高さ7~15m、径0.6~1mに達し、樹皮は灰緑色。葉は対生で短柄があり狭楕円形で革質、下面は鱗毛があり銀白色を呈する。長さ2.5~6cm、幅0.7~1.5cm。果実は楕円形で黒色。果肉に多くの油分を含み、採油(オリーブ油)のために栽培される。原産地はアフリカのリビヤおよびサハラ地方。エジプト、クレタ文明をへてギリシャに入り地中海沿岸諸国に広がった。

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    ギンバイカ、ミルトス/MYRTLE

    Myrtus communis L.

    フトモモ科

    開花期:7月~9月

    Venus, with Adonis sitting by her,
    Under a myrtle shade began to woo him. The Passionate Pilgrim, 11.1-2

    ヴィーナスはアドーニスと共に座し
    ギンバイカの陰で彼を口説き始めた。 『情熱の巡礼』11.1-2

    高さ3~5mに達する半耐寒性の常緑低木。葉は長さ2.5~5cmで対生または3輪生し、広披針形。花は白色または帯赤色、径2cm位で葉腋に単生、雄しべは多数で目立つ。果実は黒青色で球形。原産地は地中海地方。南ヨーロッパでは古くから庭園樹として利用され、「祝いの木」として結婚式の花環に用いられる。種々の薬効があり、芳香も強い。

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    ゲッケイジュ、ローレル/BAY (Laurel)

    Laurus nobilis L.

    クスノキ科

    CAPTAIN: 'Tis thought the King is dead ....
    The bay-trees in our country are all wither'd. Richard Ⅱ, 2.4.7-9

    隊長:王は亡くなったという噂です。…
    この国では月桂樹が全部枯れてしまいました。 『リチャードニ世』2.4.7-9

    常緑の小高木で高さ12mに達する。葉は互生し、長さ7~12cm、幅2~5cmで両端が尖る。表面は革質で濃緑色、佳香がある。雌雄異株で葉腋に淡黄色花をつける。果実は楕円状の球形で暗紫色に熟す。葉を香料に用い、また薬用にもなる。原産地は地中海沿岸で、我国へは1870年頃渡来。ゲッケイジュは古代ギリシャのオリンポス山で4年ごとに行われる祭典で、勝者への唯一の賞品であった。

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    ザクロ/POMEGRANATE

    Punica granatum L.

    ザクロ科

    開花期:6月

    JULIET: Wilt thou be gone? it is not yet near day.
    It was the nightingale, and not the lark,
    That pierc'd the fearful hollow of thine ear;
    Nightly she sings on yond pomegranate tree. Romeo and Juliet, 3.5.1-4

    ジュリエット:もう行っておしまいになるの? まだ朝にならない。
    あなたの脅えていらっしゃる耳に聞こえたのはナイチンゲール、
    ヒバリではありません。
    毎晩むこうのザクロの木で鳴くの。 『ロミオとジュリエット』3.5.1-4

    高さ10mに達する落葉小高木、若枝は4稜形で刺がある。葉は対生で長楕円形または倒長卵形。表面には光沢がある。花は橙赤色、径2.5~3.7cm、萼は筒状、花弁は6裂する。果実は球形で径6cmくらい、秋に熟し、種子の外皮を食用とする。原産地は南ヨーロッパ、西南アジアで、我が国には平安時代以前に渡来。

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    セイヨウイチイ/YEW (Common yew, English y.)

    Taxus baccata L.

    イチイ科

    開花期:4月

    CLOWN: My shroud of white, stuck all with yew. Twelfth Night, 2.4.55

    道化:白かたびらにイチイの枝かなし。 『十二夜』2.4.55

    常緑の針葉高木または低木で、高さ12~20mに達する。枝は多く密生し、葉は長さ3cmで線形、2列状に生じる。種子は卵形で、赤色の仮種皮に包まれる。多くの園芸品種があり、庭園樹として利用されるほか、仮種皮は食用になる。原産地はヨーロッパ、北アフリカ、西アジア。

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    セイヨウスモモ/PLUM (European plum, Wild p.)

    Prunus domestica L.

    バラ科

    開花期:3月~4月

    The mellow plum doth fall, the green sticks fast,
    Or being early pluck'd, is sour to taste. Venus and Adonis, 527-528

    熟したスモモは落ちるが、緑の実は枝について離れない、
    時が来ぬうちに摘んだら口に酸っぱい。 『ヴィーナスとアドーニス』527-528

    高さ3~8mの小高木、樹皮は灰色で赤味をおびる。葉は楕円状倒卵形で長さ5~10cm、表面は暗緑色。花は1~2個叢生し、径2cm、緑色をおびた白色。果実は黒青色~赤色に熟し、芳香が強い。果実を乾燥したものをプルーン(prune)とよぶ。原産地は南部ヨーロッパおよび西南アジア。

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    セイヨウツゲ/BOX-TREE (Common box)

    Buxus sempervirens L.

    ツゲ科

    MARIA: Get ye all three into the box-tree; Malvolio's coming down this walk. Twelfth Night, 2.5.15-16

    マライヤ:さ、あんたがた三人ともツゲの木の陰にかくれて。マルヴォーリオがこっちへやって来る。 『十二夜』2.5.15-16

    常緑の低木で雌雄同株、高さ1~3m。径12cmに達するのに約80年を要する。小枝は4稜形、全株無毛。葉は対生し、無柄で倒卵形、下面黄緑色で主脈は両面に凸出する。種子は黒色。ヨーロッパ南部、アフリカ、西アジアの原産で、主に石灰岩地に生える。英国にもローマ時代にツゲが自生していたという説がある。また僧院の庭に多く植えられたという。

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    セイヨウナシ/PEAR

    Pyrus communis L. cv.

    バラ科

    開花期:4月~5月

    FALSTAFF: I warrant they would whip me with their fine wits till I were as crestfall'n as a dried pear. The Merry Wives of Windsor, 4.5.99-100

    フォールスタッフ:きっと彼らの知恵の鞭でたたきのめされて、おれはしなびたナシみたいにしょんぼりするだろう。 『ウィンザーの陽気な女房たち』4.5.99-100

    高さ15~20mに達する高木で幹は直立し、野生品種には枝に刺がある。葉は卵形または長楕円形、長さ5~10cm。花は径3cmくらいで白色または淡紅色をおびる。果実は普通倒円錐形であるが変化が多い。果肉は採取後追熟させたものを食する。原産地はヨーロッパ中部および東南部、西アジア、コーカサス、イラン北部といわれている。

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    セイヨウニワトコ/ELDER (European elder, Elderberry)

    Sambucus nigra L.

    スイカズラ科

    開花期:5月~6月

    HOST: What says ... my heart of elder? The Merry Wives of Windsor, 2.3.28-29

    主人:どうですかね…臆病なニワトコ先生? 『ウィンザーの陽気な女房たち』2.3.28-29

    高さ2~10mに達する低木または小高木。樹皮に深い溝がある。枝は灰色で多数の皮目があり、髄は白色。葉は単羽状複葉、小葉は3~7で楕円状卵形。花は帯黄白色で強い香りがあり、果実は球形で黒く熟し、食用・薬用として用いる。原産地はヨーロッパ、西アジア、北アフリカ。
    ☆植栽種は日本産のニワトコ(S. sieboldiana)。

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    セイヨウハシバミ/FILBERT (Cobnut, Hazel)

    Corylus avellana L.

    カバノキ科

    開花期:11月

    CALIBAN:
    .... I'll bring thee
    To clust'ring filberts. The Tempest, 2.2.170-171

    キャリバン:ハシバミの実が鈴なりになっている所にも連れてってやる。 『あらし』2.2.170-171

    高さ5m位の落葉低木で、枝に軟腺毛がある。葉は卵円形で重鋸歯縁、長さ5~10cm、葉柄は長さ8~15㎜である。堅果は1~4個群生し、扁球形または卵形で長さ1.5~2cm、大型の総苞に包まれる。種実をヘーゼルナッツとして食用にする。原産地はヨーロッパ、北アフリカ、西部アジア。

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    セイヨウヒイラギ/HOLLY (European holly)

    Ilex aquifolium L.

    モチノキ科

    開花期:5月~6月

    AMIENS: Heigh-ho, sing heigh-ho! unto the green holly,
    Most friendship is feigning, most loving mere folly. As You Like lt, 2.7.180-181

    アミアンズ:ヘイホー、歌えヘイホー!緑のヒイラギに、
    友はおおかた偽りで、恋はおおかた徒(あだ)し夢。 『お気に召すまま』2.7.180-181

    耐寒性のある常緑低木または小高木で、高さ6mくらいになる。葉は光沢のある革質で互生し、長さ4~8cm、幅3~4cm、長楕円状卵形、数個の刺状のあらい鋸歯がある。雌雄異株で花は白色、有香、前年の葉腋に群生する。果実は球形で12月頃赤く熟す。クリスマスにHolly treeとして用いられる。原産地はヨーロッパ中南部、西南アジア、北アフリカ。

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    ブラックベリー、セイヨウヤブイチゴ/BLACKBERRY (Bramble)

    Rubus fruticosus L. cv. agg.

    バラ科

    開花期:5月~6月

    FALSTAFF: ... if reasons were as plentiful as blackberries, I would give no man a reason upon compulsion, I. 1 Henry Ⅳ, 2.4.239-240

    フォールスタッフ:理由はブラックベリーの数ほどあってもな、無理強いされたんじゃ理由一つだって誰にも言うもんかい、おれが。 『ヘンリー四世 第一部』2.4.239-240

    単為生殖や倍数体起源の様々な系統からなるキイチゴ属の一群。茎は多少つる性で、枝や葉柄には曲がった刺や毛、腺毛などを多くつける。葉は通常3~5出の掌状葉。小葉は柄を持ち、下面はしばしば白毛に被われる。花は白から淡紅色で、果実は黒紫色に熟し食用となる。原産地は温帯ヨーロッパ。

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    ダムソン、インシチチアスモモ/DAMSON

    Prunus domestica L. subsp. insititia C. K. Schneid.

    バラ科

    開花期:3月~4月

    SIMPCOX: ... my wife desired some damsons,
    And made me climb, with danger of my life. 2 Henry Ⅵ, 2.1.99-101

    シンコックス:女房がスモモを食べたいとせがみますんで、
    命がけで木登りをしたわけなんです。 『ヘンリー六世 第二部』2.1.99-101

    西洋スモモの小果系の亜種で、高さ3~7mに達する低木または小高木。枝は細かく分枝し、節間も短い。葉は小さく倒卵形、花は葉と同時かまたは遅れて咲き、白色で径2~2.5cm。核果は球形または卵形で径2.5cm、普通、黒色または琥珀黄色に熟し食用になる。原産地はヨーロッパ東南部および北アフリカ、西アジア。

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    ニオイニンドウ/HONEYSUCKLE (Woodbine)

    Lonicera periclymenum L.

    スイカズラ科

    開花期:4月~9月

    TITANIA: Sleep thou, and I will wind thee in my arms ....
    So doth the woodbine the sweet honeysuckle
    Gently entwist. A Midsummer Night's Dream, 4.1.40-43

    タイターニア:お休みなさい、わたしの腕でだきしめてあげるから。…
    ヒルガオが甘いニオイニンドウにやさしくからみつくように。 『夏の夜の夢』4.1.40-43

    高さ5~6mのつる性の低木で茎は赤色をおびる。葉は上部のものはほとんど無柄、下部のものは有柄で卵形または長楕円形、長さ4~7.5cm。花には強い香りがあり、花冠は黄白色であるが外面は紅色をおびる。原産地は中・南ヨーロッパ、北アフリカ、コーカサス。

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    ハイデソウ、ギョリュウモドキ、ヒース/HEATH (Heather, Ling)

    Calluna vulgaris (L.) Hull.

    ツツジ科

    開花期:8月~11月

    GONZALO: Now would I give a thousand furlongs of sea for an acre of barren ground, long heath, brown furze, any thing. The Tempest, 1.1.65-67

    ゴンザーロー:海はいくらでもくれてやるから、一エーカーでも土地が欲しい。のびたヒースや枯れたハリエニシダ、何が生えていてもいい、どんな荒れ地でもかまわない。 『あらし』1.1.65-67

    高さ1m位の低木、葉は小さく長楕円形、十字状に対生し、鱗片状に重なり合い4列に並ぶ。花は長さ10cm前後の総状花序につき、長さ4mmくらいの小花、花色は普通淡紅色。原産地はヨーロッパから小アジアにかけての地域。泥炭地や荒原に多く、しばしば群生する。

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    ピピンリンゴ/PIPPIN

    Malus pumila Mill.

    バラ科

    開花期:4月~5月

    SHALLOW: ... in an arbor, we will eat a last year's pippin of mine own graffing, with a dish of caraways, and so forth. 2 Henry Ⅳ, 5.3.1-3

    シャロー:東屋で、私が接ぎ木した去年のピピンリンゴをご試食願いたいのです、ヒメウイキョウの種などでも添えて。 『ヘンリー四世 第二部』5.3.1-3

    本来栽培リンゴはApple、野生リンゴはCrabである。原産地は中央アジアの高原地帯、コーカサス地方といわれている。紀元前にヨーロッパに、英国には300年頃に入った記録がある。Pippinは元、種子pipから育てた(接木ではなく)リンゴの実を指した。
    ☆植栽種は原種に近いと考えられるニュートンのリンゴの子孫。

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    プラタナス、スズカケノキ/PLANE (Oriental plane)

    Platanus orientalis L.

    スズカケノキ科

    JAILER'S DAUGHTER: I have sent him where a cedar,
    Higher than all the rest, spreads like a plane. The Two Noble Kinsmen, 2.6.4-5

    看守の娘:レバノンスギが他の樹木より高くそびえ、プラタナスのように枝を張っている所へ、あの方をお連れしました。 『血縁の二公子』2.6.4-5

    高さ30mに達する高木。枝は広く開出し円形の樹冠となる。樹皮は暗灰色で大きく剥離する。葉は広卵状円形で5~7中裂し、幅10~20cm。集合果は下垂性の長柄があり2~6個着生する。原産地はヨーロッパ南東部、西アジア、ヒマラヤ地域、中部ヨーロッパには16世紀に紹介される。

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    マルメロ/QUINCE (Marmelo)

    Cydonia oblonga Mill.

    バラ科

    開花期:4月~5月

    NURSE: They call for dates and quinces in the pastry. Romeo and Juliet, 4.4.2

    乳母:台所ではデーツ(ナツメヤシの実)とマルメロが要ると申しています。 『ロミオとジュリエット』4.4.2

    小高木または叢状の低木。葉は卵形または長卵形で全緑、成葉の裏は白い。花は淡紅色で新梢の先端に1花ずつ着生、果実は洋梨形で黄色に熟し、ゼリー、ジャム、シロップ、砂糖漬として食用に供せられるが、生食には適さない。原産地はペルシャ、トルキスタン地方。ヨーロッパでは古くローマ時代から栽培されてきた。

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    レバノンスギ/CEDAR (Cedar of Lebanon)

    Cedrus libani A. Rich.

    マツ科

    DUMAINE: As upright as the ceder. Love's Labour's Lost, 4.3.87

    ドュメーン:姿はレバノンスギのようにすらりとして。 『恋の骨折り損』4.3.87

    樹高40mに達する針葉高木。枝は水平に伸長し、円錐状の樹形を呈する。葉は針状で硬く濃緑色、短枝上に数十本が簇生する。球果は広楕円形で、広翼のある種子をつける。原産地は西アジア。材は堅く、昔から船や宮殿の造営に用いられてきたため、原産地でもその樹林をみることは稀である。

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    ローズマリー、マンネンロウ/ROSEMARY

    Rosmarinus officinalis L.

    シソ科

    開花期:10月~4月

    OPHELIA: There's rosemary, that's for remembrance; pray you, love, remember. Hamlet, 4.5.175-176

    オフィーリア:これがローズマリー、忘れな草よ。 ね、お願い、わたしを忘れないで。 『ハムレット』4.5.175-176

    高さ60~200cmの常緑低木で枝は分枝する。葉は長さ約3cmの線形、鈍頭で革質。両側が下面に巻きこみ、下面には綿毛が密生する。花は淡紫色、長さ1.3cmくらいの唇形花で下唇は深く3裂する。原産地は地中海沿岸地方で、株全体に香りがある。葉は調味料にするほか油を採取し、油からは香料や石けんをつくる。