人間科学研究科の特徴

高度な専門性と、学際的な幅広い視点を養う

博士前期課程では、4つの専門分野を置き、所属する教員が高度な専門教育を行うとともに、お互いに連携することで学際的な幅広いものの見方が養えるようにしています。

博士後期課程では、臨床人間科学と人間環境科学の2つの専門分野を置き、それぞれの専門分野での高度な専門知識と研究方法を身につけるとともに、総合的な学問的視点をも追究することを目的に、研究者及び指導者を養成しています。

学びの領域(専攻・コース)

博士前期課程
「臨床心理学」分野

専門知識を用いた支援を様々な実習を通して体系的・実践的に学び、教育・医療・福祉・産業・司法矯正等の専門家と協働した在り方を探求。心の本質、人格と発達及び逸脱・障害、親密な対人関係の持つ機能、社会への適応等、社会のニーズに応える諸知識を探ります。

「人間行動学」分野

人間は日常的に様々な判断や行動をとるが、時に非合理的で不適切な場合もある。この基本的特徴を理解するとともに、それによって引き起こされる、教育・産業・交通・医療など様々な領域における問題を考察し、どのような情報化社会・文化を構築していくべきかを探求する。

「環境科学」分野

環境問題への認識が高まる中、現状把握と将来予測をするために、人間活動によって大きく影響を受けた環境のみならず、人間の手が比較的入っていない環境、さらには人工的自然や都市近郊の自然などを対象として環境汚染に関する諸問題を中心に教育・研究を行ないます。

「健康科学」分野

健康とは身体的、精神的および社会的に良好な状態とされており、これらはお互いに密接し関連しています。本専門分野では複雑に変化する現代社会において、環境や生活習慣、心の問題が人間の体に及ぼす影響を、自然科学や医科学の手法を用いて実証的に研究します。

博士後期課程
「臨床人間科学」分野

臨床心理学、社会心理学、認知心理学、発達心理学、精神医学、情報科学等の臨床人間科学の基礎知識を踏まえた上で、現代社会の心理学的課題と心理的援助の在り方を専門的・実践的に研究します。

「人間環境科学」分野

生態学、環境科学、生物工学、生命科学などの自然科学の視点から、人間の諸活動による環境変化が生物個体や生態系に及ぼす影響、および生活環境が人の健康に及ぼす影響を研究し、現代における人間と環境との良い関わり方を提言します。