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「世界は音楽であふれています」大橋郁氏が大衆音楽の中のジャズを語る

2024年07月29日(月)

7月17日(水)CDP322(1)「アート・パフォーマンス」(担当:上念省三講師)において、株式会社商船三井の大橋郁氏をゲストスピーカーとしてお招きしました。

大橋氏は中学、高校を上念講師と同じ学び舎で過ごされ、高校時代にはご一緒にジャズバンドを組まれた間柄です。音楽を通じてもたらされた久々の再会に感動されながら今回の講義が始まりました。

大橋氏は幼少よりピアノを習われ、ロックやジャズと出会い、グループ会社のフェリーさんふらわあではJAZZ NIGHTの初代プロデューサーもお勤めになりました。

講義は大衆音楽について世界の国々の特色をアフリカ大陸から南米、カリブ海、北米へとつなげながら展開されていきます。お話しの合間には、貧しい生活を嘆く歌詞でありながら陽気さに満ちているサンバや、ニューオリンズの葬儀の音楽を流されました。ニューオリンズの葬儀では、埋葬前には死者を送る曲として悲しみにあふれる葬送行進曲が厳かに演奏されるのに対し、墓地からの帰り道では曲調が明転、魂の開放が表現されていることなどをご説明され、日本の生活様式からは想像し得ない感覚や習慣をご紹介されました。

一方ジャズについては、ご自身がアメリカ南部に駐在された経験から、「お洒落な音楽」ではなく、黒人が過酷な重労働の中、「癒し」を求めて自然に成立した音楽である。と本場を肌で感じられた体験からお話しされました。

最後に、どこの国にもそこに住む人々が愛する歌があり、素晴らしい音楽を作る人々の文化に敬意を表すことは、エスノセントリズムの克服、世界平和につながる第一歩になり得ることを伝えられ、これからも世界の音楽を愛し、聴き続けていかれる姿勢を示されました。そして、受講生には、分け隔てなく世界の音楽を聴き、自分の耳を信じて自分だけのヒーリングミュージックを探してほしい。と伝えられ講義を終えられました。

受講生の感想

自分が普段聴かないジャンルの音楽にも、自分の好みのものがたくさんあるのかもしれないと感じました。これからは様々な音楽を聞いて視野を広げてみたいです。

これまでに触れたことのなかった世界各国の民族音楽や文化を知ったり、歴史と音楽が深く関わり合っていることを感じることができる、とても興味深い授業でした。世界を旅しているような気分にもなり楽しかったです。

  • 授業風景
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  • 世界の音楽について
    世界の音楽について