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ダンサー・振付家の高野裕子氏がゲストスピーカーとして来学!
2019年06月11日(火)
5月29日(水)のCDP322(1)「アート・パフォーマンス」(担当:上念省三講師)において、ダンサーで振付家の高野裕子氏をゲストスピーカーとして招聘し、ご登壇いただきました。
高野氏は、大阪芸術大学舞台芸術学科舞踊コース在学中、参加したワークショップで本学の島崎徹教授と出会い、本学音楽学部への入学を決意。舞踊専攻第1期生として卒業後にはベルリンで1年間活動し、帰国した後、友人とのユニット『ぴーちくぱーちくズ』で作品制作をされました。それまでは照明や舞台美術がある舞台で踊ることが多かったそうですが、「なんかココ面白いな」と思う場所で自由に踊ることが多くなったそうです。現在は、ダンサーとして踊ったり、指導をしたり、振り付けを担当したりと、活動は多岐に渡っています。
講義が始まってすぐ「テラスに行ってみよう!」と教室を出てテラスの椅子に座り、「ここに座って何を感じる?」という質問に、学生たちは「まぶしい」や「風が気持ち良い」など、思い思いに述べました。
教室に戻った後は、輪になって簡単なボディワークを行い、集中した後にリラックスできるストレッチや、肩こりに効くストレッチを実践しました。その他に、シーンとした中で目を閉じて感覚を研ぎ澄ませ、静寂の中で聞こえる音や、自分の呼吸についてなど、普段は気に留めないようなことを感じ取る機会も与えられました。
講義後半は、高野氏のこれまでのご経歴や仕事についてお話しいただきました。大阪芸術大学時代の卒業制作を通して作品制作の楽しさを知ったこと。また、ベルリンで活動中に東日本大震災が発生したり、甥が生まれたり、知人が亡くなったり、自身の周囲で大きな変化があり、「これからは、自分のすぐ隣にいる身近な人に伝えていく活動がしたい」と、日本に帰国することを決断したこと。そして、現在はダンスを通して色々な人と出会い、繋がっていくことに喜びを感じながらお仕事をされていることなど、お話しいただきました。
また今後については、文化人類学に興味があるのでそれについて勉強したり、身体的な観点から物事を考察する研究をしたり、自分が知りたいことを知るために英語を学んだり、したいことがまだまだあるとお話しくださいました。
授業の最後に、上念講師は高野氏について「フリーランスの大事なことは、信頼を積み重ねることだけど、彼女はそれがきちんとできている。場を作る人としての信頼感もあるし、準備や終わってからの報告が完璧」と述べられました。
高野氏の終始笑顔溢れるご講義に、学生たちはリラックスしながら耳を傾けていたようでした。