インドで得た様々な視点
- 学部・学科
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文学部 総合文化学科
- 留学国
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インド
- 留学先
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セントジョセフ大学
- 留学期間
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2024年8月(2週間)
今回の滞在を経てインドに対する印象が大きく変化した。私が経験した中で、インドの人々の幸せの考え方、多文化共存、格差社会について紹介する。
一つ目はインドの人々の幸せの考え方である。研修中毎日2回ティータイムがあり、コーヒーや紅茶、お茶菓子が用意されていた。また昼食には一人では食べきれない量をよそってくれ、おかわりはいらないかと何度も聞いてくれた。現地の方によると、ものやお金はどれだけもらっても満足することはできないが、食べ物はたくさん食べれば幸せな気持ちになる。だからいっぱい食べて幸せになってもらうことが最高のおもてなしになるそうだ。
二つ目は多文化共存である。インドでは多くの人がヒンディー教を信仰しており、街中のいたるところにヒンディーの寺院がある。一方で、キリストの肖像や十字架、教会やイスラムの参拝場所も多く目にした。なかにはヒンディーの寺院に隣接している場所もあり非常に驚いた。観光客が少ない中で私たちを受け入れ優しく接してくれるインドの人々の人柄はこういった多宗教共存が背景にあるのではないかと感じた。
三つめは格差社会についてである。滞在中、多くの物乞いや押し売りを目にした。道を歩いているときに手を差し出してきたり、信号待ちやタクシー乗車中にもお金を要求したり押し売りを行っていた。衝撃を受けたのはそれを小さな子供も行っていたことである。子供たちが、貧困からまともな教育を受けられず親の商売の手伝いをしている現状を目の当たりにした。
今回の滞在を経て、私のインドに対する印象はみんな何かに一生懸命で優しく、温かい人々の多い国ということだ。また、インドの格差社会の背景には教育格差が存在していることから、他国の教育制度はどうなっているのか、日本とはどのような違いがあるのか、またその違いが政治や経済にどのような影響を与えるのかを考えるようになった。今回の経験は非常に貴重で印象深い経験であった。