2022年度の重点項目

本年度の重点項目として、

  • 広報の強化
  • 国際化の推進
  • 学修環境とその体制の充実と強化
  • リベラルアーツ教育の推進
  • 社会連携の強化

が定められました。

2022年度の計画

  1. 広報の強化

    • 改めて、学生・保護者に加えて受験生等を含む広義のステークホルダーの目線から、広報の内容を点検し、本学の学びの魅力の発信を充実させるとともに、特に入試広報においては、高校低学年からの本学への認知度向上を意識した取り組みを進めます。また、本学の強みの一つである就職実績についても効果的な広報を展開します。
    • 2023年度に予定しているホームページのリニューアルにおいて、本学サイトと入学情報サイト、キャリアセンターサイトを統合し、受験生にわかりやすいサイトを構築します。
  2. 国際化の推進

    • 神戸女学院大学の教育の三つの柱の一つでもある、国際理解の精神を発展させるものとして、国際的な知見を養うための教育体制の具体化を検討していきます。
    • ウィズ ・コロナ における安全に配慮した留学プログラムの実施に取組むとともに、オンラインを活用する等の対応も充実させます 。
    • 英語力の養成について、オンラインプログラムやTOEIC 講座の開催に加え、外部英語資格試験への受験料補助などの取組みを継続します。
  3. 学修環境とその体制の充実と強化

    • ウィズ・コロナ、アフター・コロナにおけるキャンパスと教室を活用した安全な対面授業の充実を図ります。
    • 時代に即した質の高いオンライン教育と対面教育との両立を図るために所要の整備を行います。
  4. リベラルアーツ教育の推進

    • 学部・学科の枠組みを越えて学生が同じ教室に集い、共通のテーマについて幅広い視点で考察するクローバーゼミについて、導入後6 年目を迎え、充実発展を図るため、改めて内容を検証します。
    • Society 5.0の時代に向けて、数理・データサイエンス・AI 教育の充実を図るとともに、より発展させるための新たな構想の検討を行います。
  5. 社会連携の強化

    • 本学の教育の柱の一つであるリベラルアーツの意味を地域社会に伝えることを目的とした新たな公開プログラムを開始します。
    • 高大連携推進の一環として、高大連携協定に基づく高大接続授業の継続的な実施を通じて、相互理解を深め、生徒・学生の育成に寄与します。

2022年度の取り組み

授業関連

授業の対応
  • 新型コロナウイルス感染症の状況の先が見通せない中、4月より対面を中心とした形態(レベル1)で前期の授業を開始し、1年間を通して同じレベルで授業を行いました。

また以下については、2021年度に引き続き実施しました。

  • 学生がワクチン接種により授業を欠席した場合における措置
  • 教職員に対して遠隔授業サポート室でICT面でのサポート
  • 新型コロナ感染症に伴うリスクを理由とした遠隔対応
学習環境整備運用
  • 情報セキュリティ強化のため、学外からのアクセスに対し全学的な多要素認証のサービスの本格運用を開始しました。
  • e-learningシステム(Moodie) や動画配信システム(Mediasite) の高機能化により利便性の高いITシステムの更新したサービスの本格運用を開始しました。

学生支援

学生サポート
  • 感染防止対策のため、学生の入構を正門と西門に限定し、学生は専用端末に学生証をかざし検温を行った上での入構を継続実施しました。
  • 障害学生支援として、学内における学生の導線に白線を引き、エレベータースイッチの表示替えや照明を明るくするなどの対応を行いました。また、外部からの助成金を獲得し、機器の充実をはかりました。次年度より「障害学生支援室」は、「バリアフリー推進室」と名称変更します。
  • 学生からの投書と学生自治会からの要望に応えるため、岡田山ロッジにWifi ルーターを設置し、クラブ活動を行う学生が利用できるようにしました。また、活動の環境改善のため、同ロッジ3階の畳の入れ替えを行いました。
  • カウンセリングルームでは大学の活動基準に応じたカウンセリングルームの運営方針<レベル1>にあわせて相談・テスト・グループプログラムの運営を行いました。
  • 相談面接については原則対面で応じ学生の希望と適用に応じて電話やZoomでの相談も受けることとしました。テスト・アセスメントについては対面で実施しました。グループプログラムについては対面で行いコロナ前に近い回数まで増やしました。また特別講議を3年ぶりに参集で開催しました。
キャリア・サポート
  • キャリアセンターでは、個別面談やエントリーシート・履歴書添削面談等を状況に応じて「対面」及び「遠隔」(WEB システム)で実施しました。
  • 例年学内で開催している企業研究セミナーをオンラインで実施しました。
  • グループディスカッションや模擬面接を対面で実施しました。

国際交流

留学
  • コロナ禍のため2年間中止を余儀なくされていた留学・語学研修を再開しました。
  • 留学生支援サービスOSSMAを活用し、留学中の危機管理対応を強化しました。
  • 8月に、協定校であるベトナム日越大学とオンライン国際共修プログラム(ID100 (1)「 神戸女学院を創る(国際理解)」)を実施し、本学 8名、日越大学6名が参加しました。
  • 留学に必要な語学スコア対策として、IELTS(英語)、HSK(中国語)、ハングル検定(韓国語)の補習講座を開講しました。受講者数はIELTS13名、HSK3名、ハングル検定3名でした。
国際交流
  • 8月22日~9月2日に昨年度に続き、米国のペンシルベニア州立大学とオンライン夏季集中講座を実施し、英文1学年科生と3年生の12 名が参加しました。
  • 2023年1月6日、13日に米国のLesley Universityとのオンライン交流会を昨年度に続いて実施し、英文学科の生学11名が参加しました。
  • 英文学科教員の指導の下、英文学科の学生が、2022年3月開催の第18回大阪アジアン映画祭に出品されたバングラディシュ映画『HAWA 』(風)の日本語字幕制作を行いました。また、英文学科教員と映画監督とのシンポジウムも開催されました。
    また過去に参加した字幕制作プロジェクトにより第 15 回大阪アジアン映画祭で上映された『メイド・イン・バングラデシュ』 (ルバイヤット・ホセイン監督、2019年)が4月16日から岩波ホールを皮切りに、全国でロードショ ー上映されました。上映に際しては、本学教員によるトークイベントも行われました。
  • 10 月31日~11月5日に音楽学部にて「フレンドシップウィーク」が開催され、ザルツブルク・モーツァルテウム大学のR.プラッゲ教授を特別招聘教授として、同大学生他2名と共に招き、1週間に渡りマスタークラス、ワークショップ、中高生のための特別公開レッスン、フレンドシップコンサート、学生交流コンサートのプログラムを実施しました。

図書館

  • 遠隔での授業受講申請をしている学生を対象に、図書館資料郵送貸出・文献複写郵送サービスを実施しました。
  • 4月25日~5月20日に、清水計枝氏制作・寄贈のシェイクスピア作品植物72画点の展示および参加型イベントを、また11月30日には立石浩一教授を講師に迎え、折り紙イベントを実施しました。
  • 10月12日~12月20日に展示「松岡享子展ー神戸女学院で過ごした日々を中心に」を開催し、学内外合わせて2,721 名の来場がありました。
  • 2022年度より「電子図書館LibrariE」と、雑誌読み放題のサブスクリプション「 dマガジンfor biz」を導入しました 。
  • 全学部生・院生を対象に、図書館の利用状況調査と図書館への要望調査のため、 「2022年度図書館利用に関する学生アンケート」を実施しました。
  • 2023年2月にジュリア・ダッドレー記念(JD)館書庫において、JD館資料、新館一部資料、音楽学部図書室一部資料に防カビ処理を施しました。

大学行事

入学式·卒業式

4月4日に入学式を、2023年3月17日に卒業式を行いました。感染防止対策として、式を3回に分け時間を短縮した形で行いました。
また、保護者や関係者の参加はご遠慮いただく代わりに、ライブ配信、オンデマンド配信を行いました。

フレッシュマンキャンプ

新入生の本学への早期適応を果たすことを目的としたフレッシュマンキャンプを、4月に各学科にて行いました。次年度からは、新たに、“ New Student Day”として実施します。

大学祭

3年ぶりに大学祭(岡田山祭)を、10月21日及び22日に 対面形式にて開催し2日間での来場者数は1,668 名となりました。コロナ禍を経て、キャッシュレス決済を新たに導入しました。

保護者会

3年ぶりに学内外にて対面による保護者会を開催しました。7月9日には広島で実施し、28名の方々が参加しました。
また、11 月23日には本学にて保護者のための就職セミナーを含め行い、106名の方々の参加がありました。

大学クリスマス礼拝

12月23日、同時配信を行いながら感染拡大防止の対策をしつつ礼拝をまもりました。

音楽学部の主な演奏会

感染拡大防止対策を十分行ったうえで以下の主な演奏会を実施しました。

  • 新人演奏会。
  • 音楽研究科修士課程修了披露演奏会。
  • サマーコンサート。
  • ウインドオーケストラ 神戸女学院エミリー・ホワイト・スミス記念講堂。
  • オータムコンサート。
  • 音の響宴。
  • 定期演奏会。
  • 舞踊専攻第 14 回卒業公演。
  • 卒業演奏会。
  • 舞踊専攻第 17 回公演。
「神戸女学院の100冊」書評コンテスト

本学の学生より3名の応募があり、優秀賞1名、佳作1名を選出しました。

広報関係

新学部開設にかかる広報

9月に2024年新学部開設の公表にあわせて、学長メッセージや動画コンテンツを盛り込んだ新学部開設特設サイトをオープンしました。
新学部開設までの間、継続して情報発信を続けていく予定です。

広告等の実施

入試への出願促進およびオープンキャンパスヘの集客を目的に、阪急電鉄および神戸市営地下鉄の車内ドア横に広告を掲出しました。また、WEB広告(リスティング型)および動画広告を実施しました。

その他

5月に音楽学科のホームページをリニュ ーアルしました。また、 11月には2024年度入学生から始まる学科の改編を告知するページを追加しました。

社会連携

高大連携
  • 教育に係る交流を通じて両校の教育を相互に活性化させるために、2022年度は下記の高校と高大連携協定を締結しました。
    兵庫県立宝塚西高等学校 兵庫県立須磨友が丘高等学校 神田女学園高等学校
  • 9月から11月にかけて、高大連携協定校である仁川学院高等学校との高大接続講座を開講し英文学科教員4名が「アイデンテイティー」を共通テーマに、それぞれの専門分野、異なる角度から講義を行いました。
  • 第13回「絵本翻訳コンクール」を実施し、871件の作品応募があり、優秀賞: 2組(2名)、優良賞: 3組(5名)、奨励賞: 3組(3名)に各賞が授与されました。
  • 11月22日に英文学科の教員が、阪神地区の中学校の英語教員及び高校の英語教員対象研修会において、ICTの英語教育への活用などに関する講演を行いました。
  • 高校生×神戸女学院大生で未来を見据える「SDGs 探究×研究サイエンスフォーラム」として人間科学部環境・バイオサイエンス学科の学生と、高校生によるポスター発表会を開催しました。発表には本学教員による審査を実施し、特に優れた発表をした高校生に優賞秀を授与 するとともに本学大学生の研究発表も行い、交流を深めました。

    第1回 8月7日 参加者: 3校9名(新型コロナウイルスの影響のため、規模を縮小して開催)
    第2回 2023年3月21日 参加者:7校27名

  • サイエンス体験開催

    第1回 8月23日 小学5、6年生対象 参加者:合計13組
    第2回 2023年3月19日 高校生・予備校生女子対象 参加者: 9組

地域連携

  • 12月9日に交換留学生9名が、西宮市立山口小学校を訪問し、児童との交流活動を行いました。
  • 英語科教職課程を履修する英文学科4年生が今年度も、西宮市内の小学校(山口小学校・西宮浜義務教育学校)にて外国語教育のボランティア活動を行いました。
  • 英文学科の教員が、11月7日に西日本私立小学校連合会に属する小学校の児童を対象とした英語の暗唱コンテスト「第18回小学生レシテーションコンテスト」、及び12月17日に英語を母語としない大学生が英語を使い、2人1組で日本文化を紹介するプレゼンテーションコンテスト「第16回森田杯・英文毎日杯日本文化英語プレゼンコンテスト」の審査員を努めました。
  • 本学との間で包括連携協定を締結している宝塚市との間で、市の公用文書の「やさしい日本語」への変換を行いました。これは、総合文化学科教員が日本語教員養成課程を履修する学生、ならびにゼミ学生を指導して、宝塚市ホームページに記載する文章や市民向けパンフレット等について、外国人市民の方に読みやすく理解しやすくするために、「やさしい日本語」に変換するプロジェクトです。
  • 4月20日に宝塚市と包括連携協定を締結しました。宝塚市及び神戸女学院大学が、相互の連携と協働により、SDGsの取組等地域の諸課題に迅速かつ適切に対応し、もって地域の活性化及び市民サービスの向上を図ることを目的に締結されました。
  • 12月16日に「芦屋市長 宝塚市長 対談講演会」を開催しました。女性リーダーのロールモデルである、いとう芦屋市長と山﨑宝塚市長のお二人に本学学生が直接質問し、それに答えていただきながら、今を生きる若者に対してメッセージを伝えていただきました。
  • 2023年1月23日に芦屋市と包括連携協定を締結しました。芦屋市及び神戸女学院大学が、相互連携と協働による地方創生に資する活動を推進し、市民参画協働による豊かな地域社会の活性化と住民が安心して暮らせる地域づくりに貢献できるよう、締結されました。
  • 音楽学部による音楽によるアウトリーチとして演奏派遣を10回(うち1回は卒業生による)、子どものためのコンサート(学内)を3回開催しました。
  • 一般の方を対象とした金曜日公開プログラムを事前申込制と座席指定を行いながら 、前期に8回、後期に9回実施しました。
  • スミリンケアライフ株式会社が運営するサービス付き高齢者向け住宅「エレガーノ西宮」にて、学生・教員・卒業生によるコンサートを9回開催しました。
  • 一般の方を対象に講師と受講者対話型のリベラルアーツ・カフェを開催し5、7、9、11、2月の全6回で、延べ158名の参加がありました。