70周年記念誌
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ゴールは、自分で見つけるもの。082高校卒業まで、私の前には常にあらかじめ用意されたゴールがありました。いい点を取るために勉強する、早く走るために練習する。ゴールから逆算で考えることが、そのまま評価につながったのです。でも大学では、それが通用しなかった。「『何を学びたいのか』自体を、自分で考える」ことが求められたのです。何でもいいから自分の興味を持ったことを自分で考えた方法で調べなさい、とゼミで言われ、最初は戸惑ってクラスメイトの動向を横目で探ったりして……。自分で課題を見つけ、それを自分の方法で追求するというスタイルは、それまで漠然とイメージしていた新聞記者という仕事を具体的に考えるきっかけにもなり、「自分で課題を見つけて発信していきたい」というモチベーションにつながっていったように思います。自分の頭でしっかり考えることは、取材を行う際も肝に命じていること。簡単なようで難しく、つい忘れて痛い目に遭うこともあります。売春経験のある女子高生を取材したとき「売春なんてダメだよ」と言った私に彼女は「なんで?」と聞き返したのです。母親に仕送りをするため売春というオープンマインドで、正直でいること。女学院で身についたコミュニケーション術は、NHKの朝の情報番組でも役立ちました。  

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