頭と心。2つが連動した豊かな人間でありたい。066ことを言い返した記憶があります。今思えば、先生から教わるだけではなく、先生とフラットな関係でディベートし「考える力」を身につけられたのは社会に出てからの大きな糧になったんじゃないかと思います。4年生のゼミの先生もそうでした。私はイギリス文学作品に描かれる中世の女性の生き方を研究テーマにしていたのですが、「ああしろ、こうしろ」という一方通行な教え方ではなく、「ここをもっと深堀してみたら」といったようなピンポイントのアドバイスをしてくださいました。言ってみれば、「オーダーメイドの指導」。私がやりたいことを汲み取った上で、学びの広げ方やプロセスについて指導していただく。こうしたスタイルのおかげで、学びを自分から掴み取りに行くことが大切だと思うようになりました。今の会社に就職を決めたのは「英語を使って仕事ができる」という夢が叶うと思ったから。現在も年に6回程度は海外に2週間ほど滞在します。トップ同士の買収契約など、大きな局面に何度も立ち合いました。その度に思うのが「人のもり けいこ1997年、文学部 英文学科卒業。空調機器大手のダイキン工業に入社。以来、現会長(入社当時は社長)の秘書を務める。グローバル企業トップの秘書として、海外企業トップとの打ち合わせ、外国要人とのパーティー、式典への参加など、年間約数か月にわたる会長の海外出張にも同行し、秘書兼通訳の役割をこなす。
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