「心」に向き合う重みと価値に気づいた6年間。056心理学を学ぼうと志すきっかけとなったのは、中学生のとき、毎週のように遊びに行っていた祖母が他界したことです。当時の私にはそれがあまりに悲しすぎて、とても受け入れられなかった。と同時に、心の中にはいつも祖母がいるようにも感じられ、「心」の不思議さに興味を持つようになりました。どうせ心理学を学ぶならと、当時まだ少なかった臨床心理士養成の指定大学院をもつ女学院を選びました。印象深いのは、3年生のときに受講したフィンガーペインティングの実習。5人のグループで大きな紙に指で自由に絵を描き、好きな形に切り取り、コラージュ作品を作っていくのですが、1枚の紙をどう使うのか、他の人の絵に色を重ねるのか、誰が真ん中に描くのか……など、メンバー同士でお互いの思惑を感じ取りながら取り組みます。いま思えば、それが最初にカウンセリングの「相互作用」というものを実感できた体験だったかなと思います。心理学自体は楽しいものでしたが、それを「仕事」として選んでよいのか、という迷いはずっとありました。そんな中、4年生のときに、子ども家庭センターに実習に通うことに。ながさわ いずみ2003年、人間科学部 人間科学科 人間行動科学専攻卒業。大学院人間科学研究科修了後、臨床心理士の資格を取得。現在はフリーのカウンセラーとして学校や病院などで、さまざまな人の悩みのカウンセリングにあたっている。
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