70周年記念誌
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大学で得た知識が、キャリアに結びつく瞬間。052印象に残っている授業は、西田先生のゼミに入ろうと思うきっかけにもなった、人体の構造と機能にまつわる授業。そのときの教科書がとんでもなく分厚くて、1万円くらいしたんですね。当時は「いちいち高いなあ」と渋々買っていたのですが(笑)、MRになって病院を回った時にふと見るとドクターの棚に同じ本があるのを発見して。あぁ、レベルの高い授業を受けていたんだな、と後になって改めて実感しました。こうしたしっかりとした理系の知識の下敷きがあることは、今のキャリアを築くのに大いに役立ちました。入社直後にMR認定試験に合格するための研修があるのですが、文系卒業生は一から学ばないといけない。でも私は、大学での授業やゼミで得た知識を思い起こしながら学び直すような感覚で研修を受けることができ、アドバンテージになっていたと思います。入社したての頃は、訪問先のドクターに「大学では何を学んでいたの?」と聞かれることも多く、私の研究テーマだった乳がん細胞へのイソフラボン投与の効果について話をすると、とても興味を持っていただいて。曖昧な知識では先生に信頼していただけませんが、医学知識の基盤がきちむらかみ あい2005年、人間科学部 人間科学科人間環境科学専攻卒業。在学中は西田ゼミで健康医学を学ぶ。バイエル薬品(株)にMRとして入社して以来、循環器領域事業部で勤続12年目。もうすぐ3人の子どものママに。産休・育休後は職場に復帰する予定。  

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