70周年記念誌
44/107

自分が深く理解しないと、人に分かってもらえない。042もともとは環境問題や植林に興味があって、女学院には植物生態学を学びたくて入学しました。でも2年生の後期に受けた西田先生の生命科学実習が、転機に。その時初めて自分で論文を調べ、理解した上で、結果の予測をしてから実験を行うという経験をしました。それまでも知識としては頭に入っていたのですが、先生に教えていただくと“ストン”と理解できました。この先生からもっと学びたい!と、健康医学の道に方向転換。結局、大学院まで進みました。助手時代も含め11年間の研究生活で先生から教えていただいたのは、物事を人に理解してもらう難しさと楽しさです。助手時代、学部生からの質問に答えたら「わかりにくい。先生に聞こうっと」と言われたことがあって。すごくショックで、その後先生に「なぜそんなに分かりやすいんですか!?」って愚痴半分に聞いてみたところ、「相手の理解度を把握して、その人にとって面白いと思えるように話しなさい。そのためには何より自分が深く理解し、知識をひけらかすのではなく、相手がわかるようにしっかり考えて話さないと」と言われました。それ以来、これは常に自分の根本に持つ考えたちだ ともみ2012年に人間科学研究科人間科学専攻博士前期課程を修了後、西田研究室の嘱託教学職員として授業補佐や学生の指導にあたる。2017年株式会社ディーエイチシー入社。宮下主席顧問の技術秘書に。  

元のページ  ../index.html#44

このブックを見る