音楽によるアウトリーチ 神戸女学院大学音楽学部
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神戸女学院「子どものためのスペシャル・コンサート 〜すてきだね、日本語の歌!〜」事前企画

「子どもの詩コンクール」結果発表

神戸女学院大学では、今秋の「子どものためのスペシャル・コンサート〜すてきだね、日本語の歌!〜」の事前企画として4月に「子どもの詩コンクール」の作品募集を行いました。このコンクールに は15都府県(福岡県、広島県、岡山県、香川県、高知県、兵庫県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、愛知県、神奈川県、東京都、 埼玉県、千葉県)から、小学生の部245通、中学生の部145通、高校生の部44通、計434通の応募を頂きました。厳正な審査の結果、入賞者18人が別表「入賞者一覧」の通り決まりましたので発表します。特賞に選ばれた詩(1名)には、曲をつけて秋に神戸と東京で開催するコンサートで演奏します。

なお、すべての審査は、応募者の学年と居住地の都道府県名のみを開示して、他の情報はすべて伏せたままで行ないました。 このコンクールの審査委員および担当部門は次の通りです。

○小学生の部
松岡享子/東京子ども図書館理事長(「子どもの詩コンクール」審査委員長)
津上智実/神戸女学院大学音楽学部教授、アウトリーチセンター長
○中学生の部 松田高志/神戸女学院大学名誉教授、教育学(子どもの人間学)
藏中さやか/神戸女学院大学文学部総合文化学科准教授、日本古典文学
○高校生の部
東直子/歌人、小説家
山本圭一/神戸女学院中高部国語科教員

※なお、このコンクールの結果は、7月17日(木)の神戸新聞阪神版(27面)に掲載されました。
神戸新聞掲載印刷用(jpgファイル、451KB)


【子どもの詩コンクール審査を終えて】
 このたびの「子どもの詩コンクール」は、初めての試みであり、広報のための時間も、募集期間も十分ではなかったため、どれほどの応募があるか心配でした。でも、蓋を開けてみると、短期間にたくさんの応募があり、関係者一同とてもうれしく思いました。

  私は、主に小学生からの応募作品を読ませていただきました。最終審査のときには、第一次審査を通過した中学生、高校生の作品も拝見しました。身の回りの自然をうたったもの、心の中のつぶやきをことばにしたもの、日常生活のなかに何かを発見したときの驚きや喜びを記したもの・・・・作品は、どれもすなおに表現されていて、審査員の私たちも、作者のみなさんの気持ちに寄りそいながら、たのしませていただきました。

  審査を終えての感想といいますか、みなさんへの注文があるとすれば、それは、心を深く耕すこと、書いたものをよく読み返して手をいれることのふたつです。

  詩を書くとき、まず最初には、心の中に動くものを感じます。ひらめきとか、インスピレーションといわれるものですね。これは、その人独自のもので、他の人の真似をしたり、だれかに教えてもらったりすることはできません。これは、詩の核になるいちばん大切なものですが、心は何層にもなっているものですから、そのひらめきの奥をさぐっていくと、みなさんの心の深いところにある、ひらめきの根にたどりつくことができると思うのです。何人かの人は、思いつきの表面のところで、すぐことばにしているように思われました。もう少し時間をかけて、思いつきの根を掘ってくださればいいのに、と思いました。そこにもっと豊かなあなたがいるのではないか、という予感を感じさせられたからです。

  つぎには、ひらめきの核のまわりにことばが集まり、並べられて、詩の形ができていきますね。むずかしいのは、自分の思ったことをそのまま表現したからといって、読む人に同じ思いを共有してもらえるとは限らないことです。書かれたことばを、読む人の側にたって、もういちど吟味する作業が必要です。ことに、うたうことを考えると、ことばが的確なイメージを誘い出すか、耳に快く響くかを考えて、表現を磨くことも大切になってきます。これは「推敲」とよばれる作業です。それに、もっと時間と心をかけてほしかった、と思いました。どの詩も、その意味では、もっとすばらしい作品になる可能性をもっていたからです。

  以上が私の「注文」ですが、自分の心に浮かんだことをことばにすることは、どんな場合でも、とてもよいことだと思います。コンクールをきっかけに、みなさんが、もっと詩や文章を書くことに興味をもってくだされば、うれしく思います。

(審査委員長 松岡享子)


【入選作/小学生の部】
優秀賞および 特賞 「わたしのなまえ」 阪本歩美(西宮市、市立瓦林小学校3年生)
佳作および 松岡享子賞 「ゆめちゃんだいすき」 福井悠人(姫路市、市立津田小学校2年生)
佳作および 東直子賞 「しずおかのばあちゃん」 露木堅太(西宮市、市立瓦林小学校3年生)
佳 作 「木の歌」 ライアンリオナ(東京都中野区、区立江原小学校5年生)
佳 作 「心の中」 福村美羽(亀岡市、市立曽我部小学校3年生)
佳 作 「たいかんかけあし」 浅井健(大阪市、私立追手門学院小学校4年生)


【入選作/中学生の部】
優秀賞 「旅立ち」 稲田つばさ(西宮市、市立平木中学校2年生)
佳 作 「贈る言葉」 熊谷麻鈴(神戸市、市立平野中学校3年生)
佳 作 「Believe myself」 安納美奈(北九州市、私立明治学園中学校1年生)
佳 作 「知らない世界」 高嶋由佳(北九州市、私立明治学園中学校1年生)
佳 作 「大切なもの」 阿部七海(神戸市、市立住吉中学校2年生)
佳 作 「見えないけれど」 山岸優太(西宮市、市立上甲子園中学校2年生)


【入選作/高校生の部】
優秀賞 「あなたの優しい涙と微笑み」 若山沙織(西宮市、私立神戸女学院高等学部3年生)
佳 作 「恵み」 加渡万紀子(神戸市、私立松蔭高等学校3年生)
佳 作 「おはようとありがとう」 中井彩映子(芦屋市、県立芦屋国際中等教育学校6年生)
佳 作 「朝の裏側」 内田紅葉子(西宮市、私立神戸女学院高等学部1年生)
佳 作 「丸い私」 飯島里英(横浜市、市立戸塚高等学校3年生)
佳 作 「ことば」 福田優香(相生市、県立相生産業高等学校3年生)


この催しは、平成17年度文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」に採択された 「音楽によるアウトリーチ」の一環として行われるものです。