Dedication Hymn
INow unto Thee, our God and King,
The labor of our hands we bring:
But not as gift, for every stone
And grain of sand and iron bar
Belong to Thee and Thee alone,
As we ourselves Thy children are.
II
Here what our hands have dared to try
We bring to Thee to sanctify:
Not as creation of our own,-
For all who gave of wealth or thought
Or handiwork or steel and stone
Together with Thyself have wrought.
III
Yet since our human hands may dare
With Thee creative tasks to share,
Help us to use with rev'rent awe
These spacious halls from year to year;
And in Thy Love and in Thy Law
Build up Thy earthly Kingdom here.
Amen.
献堂讃美歌
一すめらみかみのおほまへに
いまぞ手のわざたてまつる
ひとはさらなり千引いは
鐡のはしらさゞれいし
なべてはきみがものなれば
こはひとのなす賜物ならず
二
身におはねどもこころみし
わざに潔めをたまへかし
はがねや石やいそしみや
財やちゑをさゝげてし
なべてはきみが僕ゆゑ
こは人のなすわざならず
三
きみがみわざのつかひびと
われらかしこみとことはに
ひろき御殿をもちゐなむ
主よみたすけをたれたまへ
きみが掟と愛をもて
みくにをここに建てたまへ
アーメン
喜志 邦三 訳
楽曲を聴く 【3.3M/MP3】
神戸女学院岡田山キャンパスの設計者であるウィリアム・メレル・ヴォーリズ博士は、すぐれたオルガン奏者であり、讃美歌作者でした。1954年に編纂された旧讃美歌の236番「神の国」も、彼が建築の仕事を始めて間もない頃の作品の一つです。(残念ながら、『讃美歌21』には収録されていません。)
伝道のためにやって来た日本で建築家となり、神戸女学院音楽部の卒業生である一柳満喜子と結婚し、夫人の母校の新キャンパスの設計に携わることになります。そして神戸女学院岡田山キャンパスに加えて、「このキャンパスは私が造ったのではありません、神が私を通して御手のわざを実現されたのです」という内容の詩に自ら曲をつけた“Dedication Hymn”「献堂讃美歌」を贈ってくださいました。
1933年4月に竣工したキャンパスですが、移転して献堂式が行われたのは翌年、1934年(昭和9年)4月18日のことでした。「献堂讃美歌」は祈祷に続いて、音楽部合唱隊によって披露されました。